何が起きたか

厚生労働省は2026年10月26日の社会保障審議会介護保険部会で、介護認定審査会の簡素化について二つの案を示した。簡素化とは、一定の条件を満たす更新申請について、コンピュータによる一次判定の結果を審査判定の結果とし、委員の包括的な同意で個別の審査に代える方式を指す。

提案の一つ目は対象の拡大である。現在の条件のうち「前回認定の有効期間が12か月以上」を「6か月以上」に緩める。厚生労働省の分析では、緩和で新たに60,565件が対象となり、そのうち二次判定で要介護度が変わった割合は1.1%だった。

二つ目は見える化である。条件に合う申請のうち実際に簡素化された割合を、毎年、自治体別に公表する案を出した。

資料によると、2024年度の第1号被保険者の更新申請2,319,293件のうち、条件に合うものは32.7%あったが、実際に簡素化されたのは17.9%にとどまった。保険者別に見ると、実施割合が90%を超えるところが474ある一方、10%未満のところが853あった。

現場への影響(よむケアの見方)

同じ条件の申請でも、住む地域によって審査の進め方が大きく異なるのが現状である。実施率が公表されれば、自治体が取り組みを見直す動きにつながる可能性がある。

  • ケアマネジャー:更新の時期が読みやすくなれば、計画の見直しの段取りを立てやすくなる。担当地域の実施状況は、公表が始まったら確認しておきたい。
  • 家族:認定の結果が出るまでの期間は地域で差がある。更新の時期が近づいたら、早めに窓口やケアマネジャーに確認しておくと安心である。

まだ分からないこと

今回の内容は部会に示された案で、決定事項ではない。資料は、がんなどの疾病で状態が急に悪化する人の認定期間を公表する案も示しているが、緩和や公表がいつ始まるかは本記事の時点で確認できていない。