何が起きたか

厚生労働省は2026年10月26日、福祉用具と住宅改修の給付範囲を定めた通知の別添を改正し、2027年2月1日から適用すると自治体に伝えた。通信機能を組み込んだ福祉用具のうち、通信の部分を本体と切り分けられない製品について、扱いを示す項目を新しく設けた。

線引きの基準は「何を、誰に知らせる機能か」である。

知らせる内容 対象となる用具 保険給付
用具の維持管理、修理交換、使用状況の把握に役立つ情報を、居宅の外にいる利用者や家族、必要に応じて福祉用具専門相談員などへ 自走用パワーアシスト形の車いす、普通型電動車いす、車いすの電動補助装置、特殊寝台、認知症老人徘徊感知機器 対象
用具の位置情報を、居宅の内外にいる家族や隣人などへ 認知症老人徘徊感知機器のうち、携行型の専用受信端末で受け取るもの 対象
利用者の状態変化や体調不良などを 種目を問わない 本体を含む全体が対象外

給付の対象となる製品でも、通信費用、受信端末の費用、通信環境を整える費用は保険給付の対象にならない。

あわせて厚生労働省は、通信機能を備えた製品のうち月平均100件以上の貸与実績があるものについて、利用者が負担する通信費用を含めた価格設定を、必要に応じて聞き取る予定だとしている。メーカーと貸与事業所に協力を求めた。

現場への影響(よむケアの見方)

最も注意が必要なのは三つ目の線引きだとよむケアはみる。通知は、状態変化や体調不良を知らせる通信機能を持つものについて、貸与種目に当たる機能も含めて全体を対象外と書いている。見守り機能と本体が一体の製品は、用具そのものが給付から外れる可能性がある。

  • 福祉用具専門相談員・ケアマネジャー:貸与中や提案中の製品に通信機能があるかを洗い出し、メーカーの資料で「何を知らせる機能か」を確かめたい。
  • 家族・利用者:給付の対象でも、通信費は別にかかる。契約の前に月々の負担を確認しておくと安心である。

まだ分からないこと

よむケアが確認した通知の改正部分には、すでに貸与している製品の経過的な扱いは書かれていない。個々の製品がどの区分に当たるかも示されていないため、判断に迷う場合は保険者に確認する必要がある。