何が起きたか

厚生労働省は2026年10月21日付の事務連絡で、事故報告を一元的に受け付ける「介護現場における事故情報報告システム」を、介護サービス情報公表システムの一部として構築し、2027年4月ごろから動かす予定だと自治体や関係団体に伝えた。

背景には、全国で事故情報を集めて傾向や原因を分析し、再発防止に役立つ情報を現場へ返す必要があるとした、社会保障審議会介護保険部会の2025年12月の意見がある。

事務連絡には、報告内容をそろえるための報告様式の見直し案が付いている。案の様式は、第1報を事故の発生後すみやかに、遅くとも5日以内を目安に出すこととしている。原因分析と再発防止策は、組織運営体制、マニュアルや手順、環境や設備、介護技術、職員間の連携といった観点ごとに書く形である。

現場への影響(よむケアの見方)

厚生労働省は、システムの稼働後は様式の内容が入力フォームに反映される予定だと説明している。つまり、この様式は単なる紙の書式ではなく、全国共通の記録項目になっていくとみられる。

  • 施設長・管理者:いまの社内の事故記録の項目が案の様式と合っているかを見比べ、足りない項目があれば記録の取り方を先に整えておきたい。
  • 現場の職員:原因と再発防止策を観点ごとに分けて書く形なので、事故直後の記録に状況や環境を残しておくと、報告書を作りやすくなる。

自治体に出す報告がそろえば、地域をまたいだ傾向の比較も可能になる。現場に役立つ形で分析結果が返ってくるかどうかが、今後の評価の分かれ目になるだろう。

まだ分からないこと

厚生労働省は、様式の内容は調整中で、今回示したのは現時点の案だとしている。よむケアは新旧の様式を照らし合わせたが、どの項目がどう変わるかを断定できなかった。正確な内容は、事務連絡に付いた新旧の様式で確認してほしい。