何が起きたか

厚生労働省は2026年10月26日、保険者と国の「介護保険制度における預貯金等の把握等に係る検討の場」の中間とりまとめを自治体に共有した。補足給付で預貯金額を確かめる事務の実態を調べ、負担を減らす方策を整理したものである。

全国1,574保険者を対象にした調査の主な結果は次のとおりである。回答は1,566保険者で、回答率は99.5%だった。

項目 結果
担当職員の数(総数/1保険者の中央値) 3,882人/2人
負担限度額認定の申請件数 1,094,033件
不認定の件数 51,728件
金融機関へ照会した被保険者 34,534人
金融機関の回答日数(本店等一括照会) 平均17.0日
金融機関の回答日数(オンライン照会) 平均9.3日

部会向けの資料は、負担軽減策としてオンライン預貯金照会の活用、金融機関への照会の効率化、添付書類の簡素化を挙げている。地域の実情に応じて、申請の有効期限を2年とする運用の検討にも触れた。

現場への影響(よむケアの見方)

担当職員の中央値が2人という数字は、人手の少ない町村で確認の事務に余裕がないことをうかがわせる。オンライン照会は回答が早いとの結果が出ており、導入していない自治体には検討の材料になるだろう。

  • 自治体の担当者:取りまとめは他の市町村の工夫を紹介している。更新勧奨の際にチェックリストを同封する方法など、すぐ試せるものもある。
  • 施設の相談員:認定証の更新の時期には、申請書類の案内が家族の負担にならないよう、自治体の運用を確認しておきたい。

まだ分からないこと

資料は、将来的には預貯金へのマイナンバーの付番を活用する仕組みを目指すべきだとしているが、実現の時期は示していない。この取りまとめが2割負担の基準の議論にどう反映されるかも、今後の部会の議論を待つ必要がある。